芸大美術館ミュージアムショップ > 図録 > 図録『小町谷朝生退官記念展 色は変わる〜観察色彩学の空間〜』
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私は本学の定年に至るまで、およそ四十年間色彩研究に関わってきました。退官展のタイトルを「色は変わる」としたのは、色彩との関わりの中で、見る色の世界が実際には集積された<変化が固定された痕跡>であることを実感し、さらには色彩変化の大きさと知覚システムがもつ現実即応の率直さ可変性に驚嘆していたからです。そこで与えられた機会に、その科学美術の接点にある事実をできる限り皆様に伝え、率直な目で見ていただきたいと考えて、観察用の標本として見ておもしろく役立つものを目録にまとめました。標本が効果するためにはそれを見る方々の目の助けが必要ですが、色はこんなに変わってみえるもの、という面白さを遊びの中で体験して同感していただくことができれば幸いです。(図録小冊子より)